名将未設定 -untitled-

クリエイティブな才能に憧れる在宅系ハロヲタの独り言。

旅立つ者、見送る者。 〜プラチナと弔い合戦と角筈と……〜

ついにこの日がやって来た……というか、やって来てしまった……そんな感じでしょうか。11月26日、さゆみんの卒業の日ですね。各メンバーもブログで今の心境等を綴っています。その中から、香音ちゃんのブログに関してこんなツイートを見かけました。

 

 香音ちゃんはこれまでも、所謂プラチナ期と呼ばれる時期のモーニング娘。が大好きだと公言していました。そしてついに、さゆの卒業をもってそのプラチナ期のメンバーがいないモーニング娘。へと生まれ変わるわけです。

 そうした下敷きの上に置かれた「弔い合戦」という言葉が妙に心に貼り付きました。……というのも、このツイートから、浅田次郎の『角筈にて』を思い出しましてね。

 

東大卒でエリート街道を進んできたが、役員を目前にリオデジャネイロへ左遷される主人公の貫井。出立の日、部下たちから電話が入り、彼らがそれぞれ昇進の内示を受けたことを報告される。自分たちを引き上げてくれた貫井に対する申し訳なさと会社への憤りに、部下たちは弔い合戦をやると涙ながらに訴えるも、貫井はばかなこと言うなと一喝。最後の命令として「つまらんことを考えるな」「みんな役員になれ。取締役会でそうと決まれば、俺は本社に戻る。総意に基づく社命でなければ、俺は従わない」と告げ、空港への見送りも断る……。

 

 物語もクライマックスに向けて動き出すあたりに登場する場面です。

主人公の貫井の台詞はもちろん、彼らが仮にその命令を実現させたとしても、その頃には自らの商社マンとしての余命が無いということも理解してのものです。

 まさに、先日シングルのキャンペーンで作られたポスターのコピー「越えていけ 過去も 私も」ではないでしょうか。さゆも、ことあるごとに「後輩が頼もしくなった」「自分が抜けて、本当の新生モーニング娘。をつくらなきゃいけない」と言うことを口にしています。

まぁ残念ながら問題児であったさゆは、東大卒のエリート商社マンというキャラとは対極でしょうが…ww

 この後、彼ら部下たちが命令を実現させたのかは小説では描かれていません。しかし、彼らは間違いなく、最後の命令に誠実に向きあったことと思います。

 

 さて、モーニング娘。の“彼ら”は、明日の卒業公演の“主人公”からどんな最後の命令を貰うのか……。そしてその“命令”にどう向き合い、どんな答えを出していくのか……。こちらの物語は、その答えも最後まできっと描いてくれることでしょう。

 

 

 

P.S. ちなみに、主人公の貫井に電話をかけてきた部下の名前が…………小田ww